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初めて躁うつ病といわれたとき

双極性障害

平成16年7月2日に精神科初診後、うつ病の治療を開始しました。平成17年4月1日付けで転勤となり、転院しました。精神科初診後、約10ヶ月後くらいの平成17年4月25日で躁うつ病と診断を受けました。
その日の診察で「急に多弁となりました。これはうつ病ではないですね。躁うつ病ですね。躁うつ病として治療を開始します。薬を変更します。3日後に受診してください。」といわれました。
3日後の平成17年4月28日に受診したときに「間違いなく躁うつ病の躁状態です。薬による変動ではありません。かなり多弁となっています。薬を一部追加変更します。」といわれました。
このときに主治医から本人と妻にそれぞれ躁うつ病について詳しい説明がありました。このときの記録を振り返ると、ていねいに説明をしてくださったのだなと思います。まずは妻を気遣ったこと、お酒と車はだめ、今後のうつ転の心配、そして妻へ伝えた〜急激な状態変化は大変であり、この辺は「神のみぞ知る」〜という言葉も印象的でした。

(本人への説明)
1 病状の判断
間違いなく躁うつ病の躁状態です。薬による変動ではありません。かなり多弁となっており、一番迷惑を被っているのは奥さまです。躁状態のときは、奥さまは酔っ払いと接するような気持ちになってもらえればよいです。診察に支障がないように、診察室では話をしないで大人しくしていてください。通院医療費公費負担制度(現在は障害者自立支援医療)の活用は申請主義です。療養期間延長の診断書は後日用意する予定です。
2 処方の変更 
お薬を次のとおり変更します。
       17.4.25  ⇒ 17.4.28
バレリン   600mg/日 ⇒ 1,200mg/日
リリーゼン  6mg/日  ⇒ 12mg/日
ユーロジン  4mg/日  ⇒ 2mg/日
ハルシオン  0.25mg/日 ⇒ 変更なし
ベゲタミンB なし   ⇒ 1T/日
スルピリド錠アメル 150mg/日 ⇒ 中止
3 車の運転の自粛
眠気やめまい等で集中力や判断力が鈍っており、車の運転は控えるようにしてください。日中実際に寝ているわけではなく、夜間の転倒も高齢者の筋肉の衰えと同じようなものです。寝つきもよいようですし、早朝覚醒や深夜まで起きていることも躁状態の特徴です。
4 今後の治療の見通し
躁うつ病や統合失調症の場合、完治と言わず、寛解と言います。この寛解は、完全に治ることなく症状が落ち着いた状態を指します。従って、いつ頃になるかわかりませんが、もしも寛解したならば、通院や服薬を終えることはあります。しかし、再度、症状が現れると再度通院や服薬が必要になりますので、生涯治療が続くこともありますし、一時的に寛解して治療を中断することがあるかもしれません。
5 その他疾病の状態
躁うつ病以外は話す必要はありません。他の病院で治療している腎血管性高血圧症の検査結果や処方薬等の報告は全く不要です。
(妻への説明)
1 躁状態とうつ状態の違い
躁状態は、とても気分がよい状態で「自分は世界一幸せ」と思います。人によっては、攻撃的になったり、買い物をしまくったり、借金をして事業を起こす人もいます。うつ状態は、「自分は世界一の不幸」と思います。
2 躁状態のときの接し方
躁状態で人に迷惑をかけないように気をつけており、一番迷惑しているのは実は近くにいる奥さまです。患者は普通と思っていても、酔っているのと同じ状態である。酔っ払いを相手にしているのと同様に接してください。
3 引越し以前の病状
先日、躁うつ病と告知したところであり、奥さま自身も関係する本などで随分と勉強なされたようですね。今思えば、以前にも躁状態があったかもしれないと思えるということであり、引越し、転勤の前にも、今回のような躁状態が出現していたかもしれません。奥さまの感覚では、うつ病になる前に躁状態になったようなことはないと感じておられるようですね。
4 禁酒の必要性
酒は厳禁です。もっと気分がよくなり、攻撃的になります。人によっては、裁判沙汰になることもあります。奥さまに本人は、飲酒を控えようとして、飲酒するとしてもビールを一杯程度に抑えて、飲酒後、時間をおいて薬を飲むように心がけると相談しているようですが、アルコールを飲むと止まらなくなります。当面は、禁酒して飲酒は控えてください。
5 服薬効果の出現時期
昨日27日あたりに、ほんの一瞬だけ本人の多弁が少しだけ収まり、会話に間が空く時間帯があったようですが、うつ状態を改善する薬を服用後、そんなに早く効果が出るのは、ちょっと変だと思います。
6 暴力行為の有無
患者から暴力を受けるようなことはないということですね。
7 うつ状態に変化したときの対応
奥さまは昨年以来、うつ状態の患者の様子をみており、今後、躁状態から一変して、気分が落ち込み、うつ状態に変化したと感じたら、通院日でなくても来院してください。
8 躁うつ病の治療
うさぎがぴょんぴょん跳ねる様子から躁うつの状態変化をラピット状態と言います(本当はうさぎの跳ねる様子ではなく躁うつが交互に入れ替わる状態が年4回以上あるときでラピッドサイクリングというらしい)。状態変化に応じた薬の見極めは大変難しいものです。緩やかな変化ならまだよいのですが、急激な状態変化は大変であり、この辺は「神のみぞ知る」というものです。急な状態変化に気づいたら、すぐに通院して本人を連れてきてください。例えば、躁状態でふしだらになる女性もいます。
9 躁うつ病と趣味
ご夫妻共通の趣味を持つことにして、散歩時に出会うかわいい動物や、今が見ごろの桜をデジカメ写真に納めようと約束しているようですが、そのような楽しい趣味を持つことは大変よいことです。

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